「〜と言った」「〜と思った」系

こういう表現ばかりであると、陳腐になるということです。 

 ・例

「なぜなら僕は、天才だからね」
 とメガネトラは言った。

 


「なぜなら僕は、天才だからね」
 メガネトラは不敵に笑った。

 

 下のほうが、何だか格好いい感じがしません!?
 ……しません?
 でも、上の文章では、メガネトラがどんな表情かわかりませんが、下の文章では、不敵に笑っていることがわかります。ムカつき度が八割増しです。
 また、台詞があれば、「言った」と書かなくてもわかります。わかることはわざわざ書くべきではありません。
 下の文章では、短い中でより多くの情報を伝えることができています。
 いらない文章を省く、文章を具体的にするという観点からも、「言った」「思った」などの表現は避けましょう。

 とはいえ、あんまり、どこを見ても凝り過ぎた文章ではごてごてしてしまいます。変化を付けるという意味で、たまには使うのもよいと思います。
 基本的に、絶対にやってはいけない表現と言うものはありませんので、「陳腐になるかも」ということだけ念頭において、あとは自由にのびのび書けばいいと思います。

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